子どもたちへの深刻な影響
トランスロビー団体は、できるだけ低い年齢からトランジション(性別移行)に 向けたホルモン治療などができるよう各国で法改正を働きかけています。とくに第二次性徴が始まる前に思春期抑制剤などのホルモン剤を使った治療をできるよう求めており、子どもたちに取り返しのつかないダメ ージを与えています。一部の国や州では、子どもがその生物学的性別と異なる性別を主張した場合に、親がそれを肯定しないと児童虐待に問われ、結果として親権を停止されるような極端な法律が存在しています。
トランスロビー団体は思春期抑制剤を使っても体にダメージはなく、治療をやめればすぐに元に戻るかのように主張していますが、エビデンスに欠けた一方的な主張です。多くの子どもたちが十分に判断力のない年齢から性別移行医療を開始したことを、大人になってから後悔する事態が相次いでおり、キーラ・ベルさん※の事件に見られるように裁判にまでなったケースもあります。
※「若年者へのトランス医療問題で訴訟をおこしたキーラ・ ベルさん、自身の歩んだ道のりを語る」(外部リンク)
トランスロビーの動き
例えばイギリスでは法律上の性別変更に性別適合手術 は必要ありませんが、医師の診断と一定期間の「女性としての生活」をするという要件が残っています(準セルフID制)。トランス活動家はこのような要件もすべて撤廃して、自己申告だけで法律上の性別変更ができる制度を求めています(完全セルフID制)。
ところがこのような法律変更が実現する以前から、トランスロビー団体は、性自認だけで社会的に性別を認識させるルールを国や企業や自治体などに働きかけて、それを実現しています。それに反対すると、トランス差別だと糾弾され、場合によっては職を失ったり、政党や大学から排除されたりする事態が頻発しています※。
※ 「グレアム・リネハンさん 英国議会上院での声明文」(外部リンク)